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vol6. 手帖2019インタビュー2

 

 

みなさん、こんにちは!

 

11月もすでに半ば、だんだんと日が短くなってきましたね。

わたしのきんいろ手帖 2019』『365日 日めくりッ ラブ2019カレンダー』ともに

先週から発送をスタートし、徐々に書店にも並んでおります。

ご検討中の方は、ぜひ、お取扱店のリストを参考に、

お手にとって見ていただけるとさいわいです。

 

 

なお、お取扱店により、また時期により、品切れになるケースがあります。

確実にご購入いただくには、

各書店などへお電話などでお問い合わせいただくと確実かと思います。

お近くにお取扱店がない場合は、mmbsでのご注文もご検討ください。

 

 

さて、今日も先週に引き続き、服部みれいの手帖インタビューをお届けします。

今回はぐぐっと! 深いお話になります。

 

 

◎毎月のエッセイを質問に変えた理由

 

 

野田 今回の2019年版から、手帖の内容ががらっと変わりましたね。一番大きな変更は、毎年好評だった毎月のエッセイを、「質問」→「イメージ」→「マイ肯定文(アファメーション)」という流れに変えたことだと思うんですが。まずなぜ変えたか、理由をお聞きしてもよろしいでしょうか。

 

服部 最初に『わたしの手帖』(エムエム・ブックス)を発行してから、今年で4年目を迎えました。もちろん、今年から使いはじめる方もいらっしゃるとは思いますが、手帖として毎年改良を重ね、だんだんと成熟してきていると思うんです。わたしのエッセイを読んで、何かを感じていただけるのはうれしいんですが、手帖がもう一歩先に進化するために、何かアクティブな方法を取り入れたかった、というのが大きな理由ですね。それで『きんいろのアファメーション帖』のコンテンツを取り入れることにしました。

 

野田 アクティブ……受動的に読むだけでなく、自分で自分のために何か行動を起こす、ということですね。

 

服部 あと、これは『わたしのきんいろ手帖』冒頭の「きんいろせんげん」でも書いたことなんですが。これまで「マーマーマガジン」やわたしの著書を読んでくださっていた方が、癒やされる側から癒やす側へと変貌を遂げられているのを感じることが多くなっていて。その姿を目の当たりにしたことで、わたしが何から何までご提案するよりも、シンプルなテーマと質問を投げかけて、あとは読者の方に答えていく、というほうが、自然な流れのように感じましたし、あたらしい時代にも合っていると直感したんです。

 

野田 質問の答えを自分で書き込むことで完成させる、そんな手帖になりましたね。

 

服部 はい。結果として、いままでの手帖よりも、より具体的で、より多くの方に使いやすいものになったのかな、とも思っています。

 

野田 たしかに、自分が実際に抱えている問題や、こうなりたいという願望を具体的に書き込むことで、より自分に寄り添う手帖になる気がします。

 

服部 もちろん、答えにくい質問や、答えを思いつかない質問は無理に答えなくてもいいですし、反対に自分を深く掘り下げてたくさん書き込む月があってもいいし。使い方自体も、広がった気がしています。

 

野田 なるほど……。質問に答えなくてもいい、という選択肢があるのは、使うほうにとっても、気が楽になると思います。

 

服部 質問にすぐに答えなくても、さらっと目を通すだけでもいいと思うんです。それだって自分を点検する機会にはなるので。「今は答えられない」っていうのも、その時の自分の姿ですよね。その質問を意識しながら日々を過ごすことで、ふっと答えが浮かんでくるかもしれませんよね。

 

野田 最初にうまく答えられなくても、「これじゃいけない!」みたいなプレッシャーを感じる必要はまったくない、ということですね。

 

服部 もちろんです! たのしんで使うというのが一番大事だと思います。半年後に答えが出てくることだってあるだろうし、逆に最初にすらすら答えられた質問が、半年経つと答えにくくなることもあるかもしれません。そこは自分のタイミングにまかせてはいかがでしょうか。すべて自分をよく観察する機会になればいいかな、と思います。

 

 

◎「イメージ」をふくらませるということ

 

野田 質問のページの次に設けたのが、「さあ、イメージしてみよう」というページです。『きんいろのアファメーション帖』だと、質問に答えたら、すぐに自分の願望を書き出すページに移っていたんですが、この手帖では、その前に自分自身や、願望についてイメージをふくらませる段階があってもいいのかな、という意図でしたね。

 

服部 ここも「どう使ったらいいのだろう」って迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、気軽にやっていただくといいのかな、と思います。誰かに見せるわけではないですから、難しく考えすぎないでトライしてみていただければ。絵まで描かなくても、思い浮かんだ色を塗ってみるだけでも、そのときの自分が表れるはずです。

 

野田 あとは、印象に残ったことばを書いたり、切り抜きを貼ってみたり……。

 

服部 好きなタレントさんの写真を貼るのでもいいんですよ(笑)。

 

野田 むちゃくちゃたのしそうですね! それ!!

 

服部 あはは。さすがジャニオタの野田さん、すごくやる気になってる(笑)! 笑ってしまったけど、でも、好きなタレントさんの写真だってその月の自分を反映していると思いますよ。

 

野田 あー、たしかにいろいろな表情の写真がある中で、いまの私が好きな表情はこれ!っていうのがありますね。

 

服部 好きな人が着ている服の写真でもいいですし、タレントさんじゃなくても、好きなものの写真でもいい。その写真を「選ぶ」ということには、何かしら意味があるのだと思います。

 

野田 それすらもピンとこなければ、メモとして使ってもいいですしね。

 

服部 読みたいと思っている本をリストアップしてもいいですし、いま読んでいる本の中の、最高に素敵なフレーズを書き写してもいいですよね!

 

野田 あとは、願望のイメージをふくらませる使い方ですね。

 

服部 はい、叶えたい願望がある方は、それが叶ったところを想像して、そのイメージに近い写真などを貼ってみるといいと思います。「家を建てたい」という人は、理想の住まいの写真を、「人間関係を円滑にしたい」人は、理想的な人間関係が写っている写真を探してみるとか。そうやって願望のイメージソースを貼っていったら、おもしろいことが起きるかもしれません。手帖に貼るだけなんだから、「こんなの無理に決まってる」とか、「ありえない」とか、そういう思い込みは一旦外して、自由にたのしめばいい気がします。

 

野田 そういえば、すてきな家を建てた方がいらっしゃって。家づくりの専門家ではないから、どうやったら理想の家に近づくかわからなかったけど、自分のイメージに近い海外のインテリアの写真などを集めて、内装業者さんに依頼したらうまくいった、とおっしゃっていましたね。そういうふうに理想のイメージを集めて、具体的に思い浮かべるほど、願望って叶いやすくなるのかもしれませんね。

 

服部 そうですね。わたしもインスタグラムは、そういう使い方をしているかも。いま知りたいことの情報やイメージソースを集めていたりしますね。それをアナログで実践してみるのが、この「さあ、イメージしてみよう」のページだと言えますね。

 

野田 自分の手を動かしてページをつくってみること自体、たのしそうですよね。

 

服部 はい、ぜひたのしい気持ちで、ワクワクしながらやってみていただければと思います!

 

 

◎「マイ肯定文」ってどんなもの?

 

野田 さて、いよいよ今年の手帖のポイントです。「質問」「イメージ」に続いて、最後に「マイ肯定文」をつくる、という流れになっていますね。

 

服部 そうなんです、この手帖では、毎月、願望を肯定的に宣言する機会を設けています。

 

野田 「肯定的に」というのが、コツですよね。

 

服部 たとえば、今月は毎日1km走ろう、と思ったら、「走りたい」ではなく、「わたしは毎日、まわりの風景をたのしみながらリラックスして1kmを走ります」といったふうに、肯定文や現在進行形で宣言する、願望を叶えているときの気持ちまで盛り込んで表現する、という方法なんです。

 

野田 これまでは「アファメーション」と呼んでいましたが。

 

服部 はい、もともとは英語の「アファメーション」ということばで知られていた方法なんですが、自分自身のことばで表現したくなったのと、「わたしを肯定する」ということを強調したいな、と思って。この手帖から「マイ肯定文」ということばを使っています。

 

野田 たしかに「アファメーション」だと、「肯定する」という意味合いまではわからなかったりしますよね。

 

服部 そうなんですよね。いままでは「アファメーションとはこういう意味で……」と説明が必要だったけれど、「マイ肯定文」なら、とりあえず「肯定する」というのは伝わりますからね。

 

野田 しかもこれはすごい! と思ったのは、いまの自分を肯定するだけでなく、未来の自分の可能性も肯定しているんですよね。たとえば「走りたい」という表現だと、どこかに「走れない」自分が存在している。でも「走ります」「走ることを知っています」と宣言することで「走れない」イメージが消えて、潜在的な能力を発揮しやすくなる、というメカニズムがおもしろいな、と思いました。

 

服部 そう、そこに本当に感動しますよね! まさにことばの魔法だと思います。

 

野田 みれいさんはこれまでも著書の中で「使うことばを変えて自分を変える」ということを提案されていますが、アファメーションは、その究極的な方法だと感じました。

 

服部 毎月のテーマに沿って「マイ肯定文」を書いてもいいですし、その月に思いついた願望を宣言してみてもいいと思います。「マイ肯定文」はたくさん書いてみると慣れてきて、どんどん書きやすくなってくるので、このページもぜひ、気楽な気持ちで取り組んでもらいたいですね。

 

 

◎自分を知ることが、マイ肯定文づくりのコツ

 

野田 今回の手帖をつくっているときに、質問に答えて肯定文を考えてみる、というのを自分でもやってみたんですが、これがまた、すごく発見があるんですよね〜。手前味噌になってしまいますが。

 

服部 この手帖、むちゃくちゃすごいですよね! ふだん、わたしたちは人から質問されることって、実は少ないと思うんですよね。わたしも実際にやってみて、思いがけないところに導かれてびっくりしました。

 

野田 時々、自分の意識していなかったところにまで触れられる感じがしますよね。思わぬ本心に気づけたり!

 

服部 わかります! それが、けっこうな快感だったりもして。おもしろいですよね。

 

野田 4月のページに「どんな人に憧れますか?」という質問があって。わたし、最初は「明るい人。パリピ」って書いたんですね。そうなるとマイ肯定文も「パリピになる」になってしまったわけなんですが(笑)。

 

服部 パーティーピープル! 野田さんのイメージと全然違います!

 

野田 とはいえ、パリピってどんな人か、実はわかっていないなーと思って、『全日本パリピ選手権』っていう、飲み会での盛り上げ方を競う番組を見てみたんですね。

 

服部 あはは(笑)。

 

野田 そうしたら、番組として見るのはおもしろいんですが、「あれ、これはなりたい人というのとは違うぞ」というのに気づいてしまって……。

 

服部 やっぱり、そういうタイプの人が好きなわけではないということ?

 

野田 そうなんですねよ。口では明るくなりたいとか、パーティーピープルになってみたいとか言っておきながら、自分は意外に内向的な自分に馴染んでいるし、いっそ暗い自分が好きなのかな、と。

 

服部 好きなんですよ! きっと。すごく大きな気づきですよね。

 

野田 内向的だからといって何の問題も起きていないのに、なんでこんなに恥じていたんだろう? という気持ちになりましたね。

 

服部 明るくならなければいけない、というのも思い込みですよね。

 

野田 そうなんです。しかも、明るい=パリピっていうのも、かなり極端な考えだったりして(笑)。

 

服部 実は人って、けっこう曖昧にことばをつかったり、曖昧に物事を把握していたりするんですよね。他人のことだと的確にわかる人でも、自分自身のこととなるとわからなかったりする。自分の顔が直接見られないのと同じで、自分自身のことって、意外に見えていないんだと思います。「思い込み」もすごいですし。

 

野田 そうなんですよね。結局、わたしは自分のこの性格のままで人に受け容れてもらいたい、というところに行き着いたんです。

 

服部 わあ、すてき。すばらしいですね。先日、あるワークショップの参加者の方で、いままでの人生、80%はOKなのだけれど残り20%を探しているという方がいらっしゃって。ずっと「何かが足りない、あと20%あれば自分の人生は100%なのに」と感じていらしたそうなんです。ところがワークショップが終わりに近づいたときに「いままでの人生は100%だったことに気づいた」とその方がおっしゃったんです。20%足りないと思っていたのは幻だったって。

 

野田 おおーー。

 

服部 野田さんの話を聞いて、ちょっと似ているな、と思いました。無理して場を盛り上げるような明るいタイプになるんじゃなくて、内向的な自分を認める、ということなんですよね?

 

野田 はい。なぜかいままでは、明るくならないとしあわせになれない、と思い込んでいて……。

 

服部 そのワークショップの参加者の方も、20%が足されたらしあわせになる、その20%はどこ? と探していたけれど、結局、本当のしあわせはすでに自分のところにあったんですよね。メーテルリンクの『青い鳥』みたいだけど。

 

野田 長い間20%を探してきたのに、その必要がなかったと気づくって……大事件かも。

 

服部 本当に。そこに気づけたことがすごいと思いました。一見地味なようでいて、人生を揺るがすような激しい気づきですよね。野田さんにとっても、明るい自分でなくても暗い自分でいいし、好きだと思えるって、大きな発見だったのでは。

 

野田 そうですね、すごく楽になりましたね。

 

服部 そういうふうに思ってもらえたら、野田さんの本来の自分=インナーチャイルドも、安心したのではないかと思います。

 

野田 そこから自分の願望も変わってきまして、こう、内向的でネガティブな中でのいい部分を出していきたいって思うようになったんですよね。

 

服部 そのほうがうまくいきますよ! だし、野田さんと長くこうして本づくりをしてきたのも、内向的な側面があるからとも言えると思います。パーリーピーポーとは続かなかったかもしれないです。また、世の中には内向的な感覚や表現へのニーズもたくさんあるかもしれないですよね。

 

野田 そうそう、しかもそういう人同士が集う場所もいっぱいあったりして(笑)。

 

服部 内向的な自分をカミングアウトしたほうが、近い人とつながりやすくなりますよね。現代って、本当の自分ではないものになろうとして、がんばりすぎたり、無理しすぎたりするケースもまだまだ多いと思うんです。でも、本来の自分を認めたほうが、人間関係も仕事も、すごくうまくいったりすると思います。

 

野田 そうですね、場を明るくするのは苦手でも、落ち着いて物事を見つめるとか、相手に安心感を与えるとか、そういう部分を自分で伸ばしていきたいな、と思っています。

 

 

◎願望が成就しやすい人、しにくい人の特徴は?

 

服部 野田さんの話でもうひとつポイントだと思ったのは、しっかり自己認識すると、願望も変わってくる、ということだと思うんですね。

 

野田 たしかに自分を誤認したままだと、願望も叶いにくくなりますよね。わたしがパリピになろうとしてパーティに出没しても、「なんか違う」って思い続けている気がします。

 

服部 そこでまた落ち込みそうですしね。

 

野田 ああ、目に浮かぶ……(笑)。もちろん、経験してみることもおもしろいは思うんですけど、回り道にはなりそうです。

 

服部 葛藤があると、やっぱり願望は成就しにくくなりますよね。たとえば、太りやすい体質で痩せたいと言い続けている女性がいたとします。そうするとずっと「痩せられない」という葛藤が残ってしまう。それよりは、太めの自分を認めて、持ち味として活かすほうが、願望は成就しやすくなると思います。最近ぽっちゃりしたタレントさんが現れていてステキだなって思ってるんですが、ぽっちゃりしていることを自分のキャラクターとして活かすのもいいし、ぽっちゃりめの女性のための服をプロデュースするといった方法もありますよね。

 

野田 あと、自分の体験からも言えるんですが、葛藤がある人って、現状を極端に否定しがちなのかもしれません。暗いからしあわせになれない、太っているから楽しくない、という考え方をしてしまうというか。でも太めなのを活かしておしゃれを楽しめると思うと、また展開が変わってきますよね。

 

服部 そうやって葛藤がなくなれば、天にも願望が届きやすくなると思うんです。管がきれいになるとすっと流れやすくなるように。もちろん「そうは言っても、なかなか痩せたい気持ちはなくならないですよ」というのもわかるんですが、自分を知って葛藤を手放すってすごく大事なことのような気がします。

 

野田 はい……葛藤があると、マイ肯定文を書いていても、「どうせ叶わない」という気持ちがわいてきてしまうように思います。

 

服部 ああ、「どうせ」という設定は禁物かも。そういうときは一度ペンを置いて、それが本当に自分の望んでいることなのか、問い直してみるといいのかもしれませんね。

 

野田 世間の目とか、自分の本心以外のことによって「こうならなきゃ」と思い込んでいる場合もありそうな気がします。

 

服部 あとは、自分が定まっていない焦りが願望を妨げている場合もありますよね。たとえばすごく結婚したいけれど、全然相手が見つからない、という方がいらっしゃったとしますね。年齢がどんどん高くなっていくし、婚活パーティに行ってもうまくいかない、どうしよう……という状態というのは、管が詰まっている状態だと思うんです。

 

野田 周囲でも、婚活疲れってことばを聞きますね……。

 

服部 たとえば「2020年までに結婚しますように」とふつうに願うだけだと、常に「結婚できない自分」がいる状態だし、あと1年だ、どうしようって焦ってしまいますよね。だったら「2020年にすばらしい結婚をします!」とマイ肯定文を書いて、こころを決めてしまう。それで、あと1年で独身時代も終わりだから、思いっきり謳歌しようってたのしく毎日を過ごしていたら、素敵な出会いが生まれるかもしれないし、「あれ? 独身でもわたしは100%満たされている?」って気がつくかもしれないですよね。

 

野田 ああ、実は独身が向いているかも、ということですね。

 

服部 そう。必ずしも欲しいものが手に入ったら願望が成就するということではないと思うんですよね。

 

野田 以前、みれいさんはブログでも「願望は、真の道への道しるべのひとつにすぎない」と書かれていましたね。ヒントになる文章だな、と思って、1月のウィークリーカレンダーに引用掲載したのですが。

 

服部 わたしは、願望はランドマークだと思っているんです。たとえば願望を東京タワーにたとえると、そこを目印に歩いていたら、途中ですごくおもしろい人に出合ったり、タワーに登って景色を眺めてみたら、大きなヒントが得られたり……願望ってそういうイメージなんです。

 

野田 え? 願望が目的ではない、ということですか?

 

服部 もちろん、願望自体は必要なことです。願望をもって、それが叶ったときのことを思い浮かべながらマイ肯定文を書くのって、すごくワクワクすることですよね?

 

野田 こんな料理をつくってみようとか、こんな旅をしてみようとか考えるのは、すごくたのしいです。

 

服部 「結婚したい」「独立したい」「あのバッグがほしい」…etc. いろいろな願望がありますが、「あ〜! こんなことが現実に起こったらすごくたのしい!!」ってワクワクした気持ちで書くのが、マイ肯定文の一番のポイントなんです。しかも、願望をもって行動すれば、日常に彩りが生まれますよね。そこから何か気づきを得たり、自分を深めたり、愛というものを知ったり。それが願望をもつということの本質だと感じています。

 

野田 つまり、必ずしも願望のとおりにならなくても間違いではない、ということですか?

 

服部 はい、その願望にふさわしいタイミングというのもありますよね。「いまはまだその時期じゃなかった」とか。でも最終的には自分にとって最適な、願望すらも超えた状態に導かれるのだと思っています。

 

野田 なんだかものすごく奥深い話ですね……。

 

服部 以前、ホ・オポノポノのイハレアカラ・ヒューレン博士と対談させていただいた時に「みんな『彼氏がほしい』『パートナーがほしい』と思い込んでいますけど、人間は本当は自由がほしいだけなんです」という内容のことをおっしゃっていました。人は本当に、自由とは何か、人を愛するとは何かを学ぶため、本来の自分に戻るために、願望をもつのだと思っています。

 

***

 

今日のお話、いかがでしたでしょうか?

 

勇気を振り絞って、わたしの体験談もお話してみましたが、

質問に答えたり、イメージを描いてみたりして、

自分との対話をじっくりと深めることで、

これまで知らなかった自分や、

本当にびっくりするような、思いがけない願望を発見できる。

それが、『わたしのきんいろ手帖』の醍醐味なのだと思います。

 

このおもしろさは、

手帖に深く関われば関わるほど、生まれるもの。

ぜひご自身のペースで、取り組んでみてください。

 

わたしは、イメージのページをつくるのがたのしみで、

何十年ぶりに、クレヨンを買ってみました(笑)。

 

 

 

 

ちなみに『わたしのきんいろ手帖』内の「この手帖の使いかた」というページで、

「さあ、イメージしてみよう」の例が3つ載っていますが、

これはいずれも服部みれいがつくったもの。

手帖を買われた方は、ぜひ見てみてくださいね。

 

(野田りえ)