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トップ > 別マー特集 :murmur magazine no.19 農業特集号 マーマーなこぼれ話! > 05 編集部・福太郎が考えた農業特集 魔法のことば「まずは気軽にはじめてみる」!

Special Issue 別マー特集

更新日 2013/09/06

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編集部・福太郎が見た農業特集
木を支える土になって

去年の11月のことです。
小誌編集長の服部みれいに教えてもらったのですが、
僕はある占いによると「土」なんだそう。

(いきなりなんの話!?って感じですよね。
どうも僕の生まれつきの性質についていっているらしいです。
でもその占いについて、僕はよくわかっていなくて、
ただ編集長に「あなたは土!」と言われたのを聞いていただけなんです。すみません)

それで編集長に
「会社やわたしという木をしっかり支える土になってほしい」といわれ、
「そうか……土か……」と
すっかりその気になり
去年の手帖の12月のページに


(2012年12月の手帖より)

こんなことを書いていたんです……。
僕は土であり、
自分という土を耕す農夫でもある、と
それはもう、意気込んでいたんです。

そんなわけで
今回の特集のテーマである
「土とともに生きる」には
人一倍の思い入れがありました。

農業の取材を通じて……、
また、僕は土の人なんだから、
自分自身が実践するのを通して……、
読者のみなさんが土とともに生きられるように
少しでもヒントになることはないかと考え続けていたんです。




まずは気軽にはじめてみる

突然ですが、みなさんの近くに土はありますか?
都会に住んでいたら、
近くに畑のような広い土のある場所がない人も多いのではないでしょうか。

それでも、今回の特集を読んだ読者の方から
市民農園を借りたり、庭やベランダで菜園をはじめたり、と
自分なりの「『土とともに生きる』生活をはじめました」
というお便りを、たくさんいただいています。

でも、中にはなかなか行動に移せない
という方もいらっしゃると思います。
そんな方に僕からおすすめしたいのが
「まずは気軽にはじめてみる」ということばを意識することです。

この、「まずは気軽にはじめてみる」というメッセージは、
ことばはそれぞれ異なりますが、本誌の中で、農業をはじめたマーマーガール、
マーマーボーイのみなさんをはじめ
福岡自然農園の福岡大樹さんや
ひふみ農園の横堀幸一さんもおっしゃっていました。

農業をはじめたばかりの人から超ベテランの人まで、
みなさんが口々におっしゃっているんだから、
「まずは気軽にはじめてみる」は
簡単そうだけれど、
とても重要なことなんだろうなと
思うようになりました。

実は僕もなかなか行動に移せませんでした。
とにかく「土とともに活きる」生活をはじめようと何回かホームセンターに行っても
「ホームセンターの土より、もっといいものがあるんじゃないか?」とか
「プランターもほかにもっといいものがあるはずでは?」と
理想を追いかけてしまい、
なかなか最初の一歩が踏みだせずにいました。

でも、そんなとき「まずは気軽に」という魔法のことばを思い出したんです。
この魔法のことばを呪文のように唱えながら
399円の土を買い、
ベランダに並べられるサイズのプランターを4つ買いました。
苗もたくさん並べられたものの中から、
なるべくまっすぐ伸びているもの、
直感で良さそうなものを買いました。
種類はトマト、ナス、ゴーヤなどの野菜と
ローズマリーなどハーブを数点揃えました。
それとあわせて、「野口のタネ」で買った
固定種の野菜の種をまくことにしました。

そして今、僕は、
土にふれ、日々成長する作物にふれ、プランター農園を満喫しています。
植物の予想外の成長っぷりや、
米粒よりも小さかった種から、
ぐんぐん成長して大きな実が採れるまでになることに
あらためて驚き、感動しています。

ついこの間も、スタッフみんなで食べる昼食に、
プランター農園で育てたプチトマトを出すことができました。
みんなが「おいしい、おいしい」といって食べてくれて、
なんだか自分のことをほめられる以上に、うれしい気持ちになったんです。
農家の方も、消費者の声が直接届いたら、
どんなにうれしいだろうと、実感することができました。

こんなうれしいことが待っているから、
「まずは気軽にはじめてみる」といったメッセージを、前述のみなさんが口々にいっていたんだ、
とわかったんです。

この魔法のことばがなければ、僕はいまだにプランター農園を
はじめられてもいないでしょう。
そう思うと、ちょっとゾッとするぐらい、
この魔法のことばの力は強い!と思います。


種の殻を持ちあげて、力強く芽生えたひょうたんの苗

(第2回はこちら)
(第3回はこちら)