Special Issue 別マー特集
更新日 2013/08/09
家にもウニ匕ピリがある
━━前回に続いて、モミラニさんの実体験をお聞きしていきたいと思います。ホ・オポノポノでは「先祖代々にわたって記憶が消去される」など、大きなクリーニングの話がよくあると思うのですが……。
モミラニ・ラムストラムさん(以下敬称略、モ): 実はわたしにも、驚くようなできごとが起こりました。 わたしは夫と、「別荘を購入したいね」とよく話をしていたんです。そしてある日、通りがかった家にひとめぼれをしてしまい……。そこは本当に、夫にもわたしにも理想通りの家でした。そこで、すぐに不動産屋さんに連絡をしたんです。「いま提示されている額よりも多く支払いますから、お譲りいただけませんか」と。
━━おお!
モ:ですが、その日の夕方届いたお返事は「もうほかの方と契約してしまっています」というものでした。
━━そうでしたか……。
モ:ふつうはそこで諦めてしまいますよね。けれど、わたしはあまりにも気に入っていたので……クリーニングをはじめたのです! まずは、家のウニヒピリに呼びかけました。
━━家の? その、ひとめぼれしてしまったお家のですか?
モ:その通りです。「わたしはあなたを愛しています。もしもわたしたちを家の主人として選んでくれたなら、ずっとあなたをクリーニングするわよ」って。
━━へえーっ! 家にもウニヒピリがあるんですね。
モ:はい、もちろんです。こうして話しているわたしたちのいる部屋にも、それからテーブルにも、いま飲んでいるお茶にも……。ですからもう、絶え間なくクリーニングできるんですよ!
期待を手放したら、最高の結果が
━━その後、どうなったのですか?
モ:そのあと、わたしは期待を手放していました。そうしたらその次の日、もう一度不動産屋さんから電話が来て……「ほかの方の契約がキャンセルになりました」って! 実は5、6件の申し込みがあったそうですが、無事わたしたちが選ばれました。
━━すごい!
モ:わたしはその家があまりにも気に入ったので、まず、自分の「好きだ」という気持ちをクリーニングしたんですね。ですから、その家に対して、こうであってほしい、自分の望みを満たしてほしい……といった隠れた意図を手放すことができていたのでしょう。そういうわけで、その家がわたしたちのところにやってきてくれたのだと思います。
━━家のウニヒピリが、モミラニさんを選んでくれたんですね。
モ:ええ。わたしがバランスの取れた状態になった、つまり、神聖なる存在とつながることができたのだと思います。そのため、家の神聖なる存在ともつながり、話ができたのでしょう。わたしがもし「どうしてもあの家がほしい!」「どうしてわたしたちが一番じゃなかったんだろう、悲しい」と感情的になっていたら、それはできなかったと思います。くやしいとかほしいといった気持ちをずっとクリーニングしていました。だから、家がわたしたちを選んでくれたのですね。
クリーニングはどこまでも続く
━━モミラニさんの家の例、とってもわかりやすかったです。ふだんは、どこまでクリーニングしたらいいのか、いつ結果が出るのかと、やきもきしてしまうこともありそうですよね。
モ:そうですね、ほとんどのことは、こんなふうにはっきりと結果にならないことがふつうです。今あなたが、あるひとつの感情を4つのことばでクリーニングしたとして、それによってたまたま、5000こもの過去の記憶がクリーニングされることだってあるんですよ。
━━すごい!
モ:かと思えば、ひとつにつき、たったひとつの記憶のクリーニングにしかならないかもしれない。どこがどうつながっているか、頭ではわからないのです。複雑すぎて……。ほんの小さなこと――缶詰を足の親指の上に落として「痛いっ!」と思う、その気持ちですら、宝くじにあたったみたいに、たくさんのクリーニングの機会になるかもしれないわけです。
━━記憶やクリーニングについて、わたしたちには、本当にわからないんですね。
モ:はい。クリーニングをすることで、本来のタイミングで、わたしたちにとってそのとき最も必要なことから順番に、記憶が解放され、自由になっていきます。わたしにとってのホ・オポノポノのいいところは、この「わからない」ということなんですよ。何がどうしてどうなる、という仕組みを覚えたり、管理したりしなくてよい。だから、ある意味自由にクリーニングできるんです。何より大切なのは、今の自分に焦点をあてること。まるで歯ブラシで日本中の道路を洗うみたいなものです。ひとつ、またひとつ……でも、たまに、神聖なる存在が除雪車みたいにさっときれいにしてくれることもあります。
━━モミラニさんにとっての、別荘のできごとみたいに。
モ:そうですね。ウニヒピリがあなたを信頼して「あなたならまかせられる」と思ってくれたらいいですね。まずは気負わず、気軽に、思い出したときからはじめてみてください。
【もみらに・らむすとらむ】
サンディエゴ・メサ・カレッジの音楽科の教授のかたわら、ホ・オポノポノのトレーナーとして活動している。1983年に「SITHホ・オポノポノ」創始者の故・モーナさんの元でスタッフとなって後、担当したクラスは30年間で500を越える。ムック『だれもが幸せになる ハワイの言葉ホ・オポノポノ』(イハレアカラ・ヒューレン、カマイリ・ラファエロヴィッチ/著 マキノ出版=刊)にウニヒピリとのつながり方を寄稿しているhttps://www.facebook.com/sith
hooponopono.japan