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別マー連載

更新日 2012/01/20

別マー連載 冷えとりガールズの集い

第39回:読マー! がんになってはじめて聞こえた「からだの声」とは? ペンネーム・うつぼさん

小さなころから健康には自信があったという、うつぼさん。ところが、3年ほど前にがんになり、冷えとりをはじめたことがきっかけで、自分のからだとこころに根本から向き合うことになりました。うつぼさんに届いた「からだの声」、そして、たどりついた冷えとりの本質。自分ととことん向き合うことの大切さが、ひしひしと伝わってくるレポートです。

がんになり、冷えとりを知る

わたしが冷えとりを知ったきっかけは、昨年4月ごろ、
書店で『冷えとりガールのスタイルブック』
(主婦と生活社=刊)を
たまたま見かけたことです。
雑誌の類を買わなくなって久しいのですが、
軽く立ち読みして「おもしろそう」と思い、
そのときは素直に買いました。
今日の医療に疑問をもちはじめていたことも、
興味をもったきっかけかも知れません。

わたしは、8歳から37歳まで、
歯医者以外の医者にかかったのが5回くらいで、
風邪もめったにひかないほど健康でした。
それが、3年ほど前に婦人科系のがんにかかり、
手術・抗がん剤・放射線とフルコースで治療することに。

がんそのものは、今も再発せずにいるのですが、
治療後は、QOL(生活の質)が著しく低くなりました。
治療と長い入院生活で落ちた体力はなかなか元に戻らず、
さらに、がん治療の合併症で入退院を繰り返し、
そのせいか、こころの面でも
悪い影響が出てくるようになったのです。

自分のからだには自分で責任を

今思えば、わたしはずっと、がんが判明したあとでさえも、
自分のからだにきちんと向き合っていませんでした。

どうしてがんになったのか、
これからどうやって健康に生きていくのかなど考えず、
むしろ、「再発して死んでしまいたい」と思っていました。
そもそも、「○○療法」とか「△△健康法」といわれるものに
まったく興味がなく、
そういったものに依存することもいやだったし、
「具合が悪いのなら、ちゃんと病院に行こうよ」
という考えだったのです(自分は病院ぎらいなのですが)。

でも、『冷えとりガールのスタイルブック』で知った
進藤義晴先生の著書を読んで、
「自分のからだのことは、自分で責任をもつ」
ということがわかり、
そういった冷えとりのスタンスにも共感し、
自然に冷えとりをはじめたのです。

冷えとりをはじめてから最初の半年くらいは、
体調もあいかわらずでしたが、
ある日、いつもの合併症の症状が出ました。
あまりひどくなるようだったら病院に行くつもりで、
よろよろとお風呂場へ向かい、半身浴をしたり、
湯たんぽを布団に入れて休んでいたりしたところ、
1日で激しい症状は治まりました。
いつものように病院に行っていたら、
おそらく2週間の入院です。

症状が出たとき
(わたしは、めったにこういうことは感じないのですが)、
「お前いいかげんにしいや」と、
からだが怒っているように感じました。
というのも、体調がよくないにも関わらず、
仕事でちょっと無理を続けていたのです。

でも、そのからだの怒りが爆発してからは、
体調がぐんとよくなり、精神科のお世話になろうかと思うくらい
よくなかったこころの状態も、改善されました。
あの症状が、わたしの「めんげん」だったのかもしれません。

ストレス=こころの冷え

靴下重ねばきや半身浴、食事のとりかたも重要だと思いますが、
最も大事なことは、「こころの冷えをとること」
のような気がします。
こころが冷えていると、余計なストレスを感じやすくなります。
ストレスが病を引き起こすということは、
医療の東西を問わず、いわれていますものね!

「めんげん」があろうがなかろうが、
靴下がやぶれようがやぶれまいが、
とにかく、健康に生活できるようになったことが
一番ありがたいことだなと思っています。

編集長より

うつぼさん、レポートを、ありがとうございました。たくさんの治療、ほんとうに、おつらい体験でしたね。「自分のからだを自分で責任をもつ」ということはたくさんの現代人にできていないことだと思います。

からだの声を聞くこと、さらには、「こころの冷え」に気づかれたこと、ほんとうに、ほんとうに、すばらしいです(なかなか気づけないことだと思います)。わたしも、最終地点は、「こころの冷え」をとることだ、と最近つくづく痛感しています。

心身一如。こころとからだは、ほんとうにひとつなのですね。そのことをあらためて、気づかせてくださるレポートでした。ご健康をお祈りしています!

☆プロフィール
[ペンネーム・うつぼ]

ふるさと・東京と、一緒に暮らす猫をこよなく愛しています。老後は、シンガポールに移住したいというささやかな夢も

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