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いま、注目の・・・・

COSMIC WONDER 巡回展

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COSMIC WONDER「かみのひかりのあわ 紙衣」巡回展を

エムエム・ブックス みの にて、開催いたします!

 

開催期間:11月7日(土)〜15日(日)

(期間中、9日(月)・10日(火)はお店定休日のためお休み)

 

開催初日の7日(土)にはCOSMIC WONDER主宰 前田征紀さんと

小誌編集長 服部みれいのトークイベントも開催いたします。

詳しくはHP内の「イベント&スクール最新」にてお知らせ予定です。

この巡回展を美濃で開催させていただけることが純粋にうれしく、誇りです!

みなさまのご来場、お待ちしております!!

 

 

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COSMIC WONDER

かみのひかりのあわ 紙衣手漉き和紙でつくるCOSMIC WONDERの紙衣、

そこから派生する意匠の収集を発表いたします。

和紙の白の楚々とした美しさは楮の原材料を日にあて晒すことで白く。

梅の花のような柔らかな紅色は茜で、淡い墨色は野原の草で染め上げた。

紙は仏教とも密接な関係にあり、当初紙を最も身近に利用したのが仏僧である。

印度の糞掃衣の例もあるように反古紙さえもったいないと、

自身の手でつづり合わせ、衣料として利用したのが紙衣である。

その流れが今日に残っているのが 東大寺二月堂の「お水取り」の紙衣である。

一遍上人が諸国を行脚するとき持参した十二の道具の中に紙衣がある。

仏僧に愛用されていたものが次第に民間に普及して、室町時代になると、

戦国武将達が着用するようになる。

現存するもので最も古いものは上杉謙信の紙衣胴服、

豊臣秀吉の紅梅の裏をつけた白紙衣の御羽織など。

紙衣が庶民のものになるのは江戸時代中期以降であり、

紙が諸国で作られるようになってからである。芭蕉も紙衣を愛用した。

 

かげろふの 我肩にたつ 紙子かな 芭蕉

 

軽くてかさばらず、たためば小さくなり、広げれば体を包め、夜寒を防ぎ、

虫防ぎにも重宝がられていた。紙衣を着た人々は仏僧に始まり、武将、

江戸期には一般庶民に多く愛用者を持つようになった。

俳人、茶人などが着るようになり、わび、さび、風雅な心の衣でもあった。

現在は白石和紙、宮城県白石市で伝統的な紙衣をつくる技法が受け継がれている。

 

原料となる楮や三椏は、木の刈り取りから、樹皮を剥ぐ作業、

楮へぐり、煮る、晒、ちり取り、

打解など多くの行程作業を経、紙漉をして完成される。

時をかけ手をかけ腕をかけ自然めぐみを具現した手漉き和紙の表情は、

「かみ」という響きのように、深く心に感ずる美しさがある。