別マー連載
更新日 2011/01/14
別マー連載 冷えとりガールズの集い
みなさん、こんにちは。本誌編集長の服部みれいです。ここは読者のみなさまの「読マー」であるのですが、今回は特別に、わたしも冷えとりガールの一員として、こちらに参加をさせてください。実は、年末年始、大きな毒出しがありました。そのことを、ぜひ、書きたくて! 冷えとり歴3年半、まだまだ初心者、みれいの毒出しレポートです。
わたしの冷えとりヒストリー
冷えとりをはじめて、3年ともうすぐ半年になります。
最初は、半身浴と冷えとりソックス4枚重ねばきを続けて、徐々に徐々に、ものすごくゆっくりその量を増やしていきました。
最初は半身浴20分(今もこれがベースです)、それを30分、1時間、2時間とのばしていったのも、本当に少しずつ、でした。最初は朝か晩のどちらか1回でした。
(ちなみに半身浴は、今は朝晩必ず入りますが、最低20分ずつで、あとは、30分だったり1時間だったりまちまちです。ただし、仕事で帰宅が夜中の2時3時になっても、必ず半身浴はします。次の日の朝もします。これを端折ることはありません。最低でも20分はとにかく何が何でも入る時間を取るようにしています。わたしにとっては、3時間4時間と入るよりも、20分以上を1日2回とするほうが、精神的に楽なので、これを続けています)
湯たんぽ導入は、半年くらい経ってからだったように思います。今は、仕事場でも寝るときもしていますが、でも、ヨレヨレに疲れて帰った日などは、もうお湯を沸かす元気もなく、半身浴だけして、靴下をしこたまはいて眠ってしまうこともあります。
靴下も、しばらくは、4枚重ねでした。今は、部屋にいるときと寝るときは、10枚以上重ねていますが、ただ、外出時は、4〜6枚程度。本当は10枚くらい、いつもはいていたいのですが、このあたりは、まだまだなまぬるいです。でも、とにかく寝るときと、靴を脱いでいるときに、たくさんはくことを基本にして、あとは4枚以上を続けるようにしています。裸足でパンプスをはいたりすることは年に1回か2回くらいです。その日は夜、半身浴を長時間するようにしています。
上から、オーガニックコットンタンクトップ(マーマー×フレームワーク)に、アメリカンアパレルのレースの半そでのトップス、キツネのカーディガンを着て。
ボトムは、同じくアメリカンアパレルの白いスカートに、レギンスを絹、綿、絹と3枚重ねて、冷えとり重ねばきソックス絹、綿、絹、計3枚(エムエムソックス)、アメリカンアパレルのソックス、プレーントゥの白いシューズをはいてます。
ネックレスは、成人式の記念に親に買ってもらったパール。絹のレギンスをわざと見せる着こなしは、宇宙人みたいでかわいい。「mma」のメンバーに教えてもらってブームです
3年間、めんげんはなかったのだが
さて、そんなわたしですが、本当に体調がよくなって、そのことは1月末に出る『セルフクリーニングブック あたらしい自分になる本』(アスペクト=刊)に書かせていただいたので、そちらに譲るとしますが、ずっとめんげんらしいめんげんはありませんでした。
(靴下は破れます。3枚目のかかとがぼろぼろ。小指の脇あたりも破れます。たいてい3枚目です)
しかも、冷えとりをはじめたのが、本誌の創刊準備をしているころで、とにかくこの『マーマーマガジン』をスタートしてから、風邪らしい風邪はひいたことがない。寝込むなんてこともない。若いころはじまったアトピーもなくなった。花粉症もない。生理も順調と、よいことだらけだったのです。
でも、「たまにはちょっと熱でも出るといいなあ」と思っていました。
そうしたら! とうとう大みそかの日にはじまったのです。
前日は、ある方との会食があり、めずらしく、たくさんの量を食べました。いや、実際、気をつけてはいたものの、年末はいつもより食べる量が増えていました。しかもふだんなら食べないようなものを食べることも多かったように思います。
「ああ、やばいな、これは」と思ってはいましたが、たのしい会食だったし、「まあ、年末年始はしかたがないか」なんて思っていたら、大みそかの夕方あたりから具合が悪くなったのです。
みるみる熱は上がっていき、あっという間に38度になりました。
久しぶりの発熱。
しかも、咳が尋常じゃない。
わたしは子どものころ肺炎をやっていて、肺があまり強くなく、元気がなくなってくると咳が今でも出ます。「ああ、やばいなあ」と思いながら、ゲホゲホやっていました。
実家でのあるある葛藤物語
そんなこんなで、元旦と2日は、ひたすら寝続け、食事はほとんどとらず、あたたかい水分だけとって過ごしました。
寝ていたのが実家だったため、家族が氷枕をしてくれたり、湯たんぽを2つ入れてくれて、取り替えてくれたのもありがたかったです。
一方、熱が上がると、性格も悪くなるのか、すごくやさしくしてもらっているのにもかかわらず、「もうわたし死ぬ! 昇天!」などと、わけのわからないことをいって、家族につらくあたったりして、こころの毒出しも尋常じゃありませんでした。
母親も、子どものころ、わたしが肺炎をしていることもあり、咳と熱には非常にナーバスで、母のほうは冷えとり健康法を理解しているものの、つらそうなわたしを見て心配になり、農協のめちゃめちゃ効く風邪薬を「飲め飲め」といってきます。
(こころの叫び:かあちゃん、冷えとり健康法にのっとって、基本的にはおいら、薬を飲まずに治してみたい。寝て、できれば半身浴だけで治したいずら)
そう思って、母にもそのことをいいましたが、でも母は心配でなりません。
(こころの叫び2:できたら半身浴もしたい。ずっと入っていたら治りそう……)
しかし、「熱があるときに半身浴なんて絶対にだめ」と、冷えとり健康法を知らない父も許してくれません(そりゃそうだ)。
熱は上がり続けるし、性格は悪くなるし、仕事で2日の夜には東京に戻るつもりが戻れないし、わけのわからない夢を見続けるし、咳のしすぎで腹筋は痛いし、でも朦朧とする頭で考えました。
(こころのつぶやき:そうだ、ここは実家だ。みんな心配してくれている。その気持ちもよくわかる。今、冷えとり健康法の説明を特に父にするわけにもいかない。そこを無理して半身浴するのも、よくない。我を張ると、天にきらわれるというし。ここは親の家。郷に入っては郷にしたがえだ!)
ということで、農協の薬もありがたく、ポノりながら、いただきました。
半身浴は、熱が下がったすきに、そっと入らせていただきました。
やれる範囲でやれることをやってみたわけです。
とうとう「お冷えさま」出現!
そうしたらですね! はじまったのです。
親たちがいなくなった日の午後、突然寒気がおそってきました。
からだが、がたがたと震えだしたのです。
歯はガチガチいうは、からだの震えは止まらないは、手はかじかんで、からだじゅうが寒いは。なんじゃこりゃ。
ふとんを足もとにかけても、湯たんぽをしても、靴下を15枚くらいはいていても寒い。
「どうしたもんだ」と思って、熱をはかったら39度。
わたしは、こう思いました。
「これが冷えか(ふっ……)」
そう、とうとう「冷え」さまとお会いしたのです。
奥から出てきた「冷え」、名づけて「お冷えさま」。
からだの奥底に何年も何年も鎮座ましました「お冷えさま」がからだの外に出てくださったわけです。
「どうぞご無事に、外に出ていっておくんなまし」と、こころの中ではたまたつぶやきながら、ひたすら寝続けました。
そうしたら、母が戻ってまいりまして、わたしの部屋に入りました。
母は第一声、こうもうしたのです。
「臭っ!!!!!」
母いわく、表現がとてもできない臭さだったとのことです。
うんち、嘔吐、そのほか、世の中の臭いというものをすべてかき集めた、えもいわれぬ臭さがしたそうです。窓を開けながら母は「この臭さはいったいなんぞや!?」とぶつぶついっていました。
わたしは思いました。
「お冷えさま」は臭いのだな。
安心して毒の出口ができた
そうしてわたしは、3日から微熱になり、4日にはほぼ平熱になり、食事もできるようになりました。
ごく少量のごはんをよく噛んで食べるという程度の食事ですが、とてもおいしかったです。
東京に戻ってきたら、たくさんの人に「ずいぶんすっきりしたねえ」といわれました。
本誌でも書いたとおり、昨年パンチャカルマも行いましたので、「今回のことはその関係もあるかな」とも思いました。
今は、腕のところに大きな湿しんができていまして、ぼりぼりぼりぼり掻いています。毒出しの出口ができた、という感じ。
湿しんが出ている腕。掻くと血が出てかたまります。どんどん掻いています
『マーマーマガジン』もようやく創刊して3年になり、年末にパーティをして、何か、ほっとしたのだと思います。ようやく、みなさんのおかげで、安心して熱が出せるようになったのです。
(本当に、読者のみなさま、スタッフのみなさま、そして、看病してくれた両親、外に飛びだしてくれた「お冷えさま」に感謝したいです。)
よく靴下が破れないとか、「めんげん」があるとかないとかという話が出ますが、本当に人それぞれです。わたしは、はじめての雑誌の創刊で気が張っていたこともあると思いますが、ようやく3年半で、出ました。
腕の湿しんも、もう1か月くらい続いていますが、こんなことも、冷えとりをはじめて、はじめてのことです。冷えとりは、深いですね。
のちに、仕事で進藤幸恵さん(冷えとりアドバイザー)とお話する機会があった折、この話をしたところ、「深いところの冷えが出たのですね。見事ですね」といってくださいました。うれしかった! また39度の熱を出す体力もいよいよついてきたのかとも思いました。
あ、さらに、東京に戻ってきて数日後、顔を洗っていたら、ぼろぼろと、真黒いものが大量に出ました。消しゴムのカスみたいなものです。ふ・し・ぎ!
新刊本の担当者のアスペクトの野田理絵さんにそのことを話したら、顔をまじまじと見て、「服部さん、そばかすが薄くなっていますよ」っていっていました。ソバカスやシミが取れた瞬間まで見てしまったのでしょうか。
とにもかくにも、わたしの中の深いところにいた「お冷えさま」、長年ご苦労さまでした。
(その「お冷えさま」は、イメージとしては、空を飛んで、今、『千と千尋の神隠し』の湯屋に行って、お風呂につかっていらっしゃる。)
そして今年も、地道に冷えとりを続けて、あたらしい自分に、少しずつなっていきたいなと思った、大空のみどりのようにすがすがしい2011年の年頭なのでございました。
本年もよろしくおねがいいたします
[はっとり・みれい]
『マーマーマガジン』編集長。1月末に『セルフクリーニングブック あたらしい自分になる本』(アスペクト=刊)を発刊予定。今年はたくさん本を書いたり、つくったりする予定。昨年からはじめたバンド「mma」(ベーシストとして参加)にも夢中