別マー連載

更新日 2008/08/08

マーマーガールズ今月のお気に入り!別マー連載 はっきりいって からだの奥から きれいになりたいのだ

連載 第3回:冷え取りで、からだを根本から元気に

服部みれい(murmur magazine編集長)

今回は、「冷え取り」の最終回。子宮内膜症だった幸恵さんの肌には、湿疹が出てきました。冷え取りを行い、3年間湿疹をかき続け、ある日、ぴたりととまったのだとか。子宮内膜症と湿疹の関係は? また、なぜ、冷え取りは万病を治していくのか? その秘密に迫ります。

からだはつながっているのだ

――それにしても、そもそも、どうしてそんなに湿疹が出たのでしょうか?

幸恵さん わたしは、もともと子宮内膜症があったのですが、これは粘膜が弱いということなんですね。粘膜というのは肺・大腸系(図・参照)と関係があって、そして皮膚と深い関係がある。だから、もともとは子宮内膜症として出ていたものが、皮膚に移っていったと考えられます。

五臓 相生相克図

――子宮内膜症の部分だけ治しても、またどこかが悪くなる可能性がある。からだはすべて関係している、ということですね。

幸恵さん そうですね。冷えると、上の図にある腎がまず悪くなります。わたしもOL時代、とにかく足元を冷やしていましたから、腎が冷えたのだと思います。婦人科系(男性の場合は前立腺など生殖器系)は、肝と腎に毒が溜まると悪くなりやすいんです。逆にいえば、この腎をあたためれば、全体がよくなっていく、ともいえるんです。

☆お話をしてくださった方
進藤幸恵〔しんどう ゆきえ〕さん

「冷え取り」を提唱する進藤義晴さんの娘さん。愛知県・小牧市で子すずめ・くらぶを主宰。ご自身の体験のほか、たくさんの方の臨床例などをもとに、冷え取りの方法を伝えている。

出産もラクラク、つわりも少ないのだ

――先日は、冷え取りの会に出席させていただいて、とても興味深かったです。

幸恵さん 今、冷え取りの活動をしているグループが全国に20か所くらいあって、みなさんが冷え取りをしてどうやって元気になっていったか、情報を共有しています。

――あらゆる症状の人が冷え取りを
実践していますね。それにしても、
西洋医学の薬に対する依存の深さに
ついて、非常に考えさせられました。
数値からいうと、本当は高血圧ではないのに、お医者さんに高血圧だと言われて、それを信じ、薬が手ばなせなくなった方とか。何年も治っていないうえ、薬づけになってた話を聞いて、暗い気持ちになりました。

幸恵さん 先日も、不眠で悩む方から相談がありました。その方は長年不眠で、不眠症で有名といわれる医師のところへ行って(その先生は、実はメディアにもよく出る、不眠の大家、のような人なのですが)……処方された薬の副作用がすごいというのです。その人は、眠れないのが治らないばかりか、薬の副作用で、からだに力が入らなくなってしまったんです。とうとう空のペットボトルさえ、もてなくなってしまって、冷え取りの相談に来られた。冷え取りを続けたら、夜も眠れるようになって、ものもちゃんともてるようになってきています。何でも薬、薬、というのは、本当にどうかと思いますね。

――人によってからだは違う、ということと、その人全体をみる、という観点が、まだまだ従来の西洋医学には足らないような気がします。根本から治っていないという人が多いような気がするんです。それは、医師不足、高い医療費のことを考えても、効率的でないような気がするのですが……。

幸恵さん ただ、すぐに薬をやめては? といっても、怖いと思うのですね。だから、この不眠の方のように副作用が強く出ている場合は中止する必要がありますが、そうでなければすぐにやめなくていいと思うんです。これまでの治療を続けながら、冷え取りもするといいですね。岩手のある産婦人科では、出産するぎりぎり前まで、足湯をすすめているところもあります。足湯でからだをあたためると、とても出産が楽なのだそうです。医療成績があがることを考えたら、西洋医学の病院でもぜひ冷え取りを加えていただきたいなと思います。

――そういえば、冷え取りをしっかりやっていると、高齢出産でもつわりがないと聞きました。

幸恵さん そうですね。出産自体も楽です。2人目までは難産だったけど、冷え取りをしたら3人目は、短時間でつるっと生まれたという方もいました。

治りかけ、治ったときこそ、大切なのだ

――不眠、出産、そのほか、どんな方から相談がありますか?

幸恵さん アトピー性皮膚炎の方、がんの方、不妊の方、とにかくたくさんの方が、冷え取りを行っていますよ。最近では、パニック障害の方もいらっしゃいます。パニック障害もやはり、腎が冷えていることが大きな原因です。腎が冷えると、怖いという感情が強くなる(図・参照)。だから、逆に足元をあたためて腎臓の毒が減ると、徐々によくなっていくのです。スタミナもついてきますから、外に出ようという気になってきます。その女性は、「冷え取りをしていたら、自然に、外に出たくなってきて、外出したら何ともなかった」といっていました。

――「気づいたら、よくなっていた」というのはいいですね。治そう治そう、と力まずに、ただ、冷え取りをすればよいのですね。

幸恵さん ただ、よくなりかけがとても大事です。以前、心臓の内を包んでいる心房の裏側にがんができた方がいました。その方は根気よく半身浴をし続け、甘いものを絶ち、冷え取りを実践していきました。そしてある日、検査をしたら、がんがなくなっていたのです。お医者さんもびっくりされました。でも、しばらくしたら、またがんが再発していたのです。実はその方、がんが消えてうれしくなって、好きなものをまたどんどん食べてしまったというんです。その方はその数ヶ月後亡くなられました。とても残念でしたが……。

――よくなった時が本当に大切ですね。

幸恵さん そうなんです。毒が出切ると、調子がよくなります。そうして、そこで、冷え取りの習慣をやめてしまう人が多い。すると症状はまた元に戻ります。毒はまた入ってきますから、出し続けることが大切なんですね。やめないことです。

――人間、すごく悪くなってもなお、からだを甘くみてしまうんですね。

幸恵さん もちろん、こつこつと冷え取りをされている方もたくさんいます。冷え取りは、副作用がない、自分で病気を根本から治せる唯一の方法だと思います。現在症状がなくても、現代の生活をしていたら、からだの奥には、冷えがたまっていると思います。冷え取りはお金もかからないし、肌もピカピカになって、若返ります。健康になるだけでなくて、こころも落ち着いてきて、ストレスにも強くなります。ぜひ、たくさんの方に、実践していただきたいなと思っています。

――ありがとうございました!

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編集部でも大ブームの冷え取り。夏になってももちろん続けています。ソックスは、からだの悪い箇所(に対応する足の箇所)が破れます。人によって破れる場所が違うのも不思議!(ってあたりまえですね)。


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