第4水曜更新
思春期倶楽部
ほんとうのわたしを求めて
11日目 思春期のおかあさん

思春期の 予感が実感に変わる時
気づけば 日々は綱渡り 神経は毎日すり減って 眉間の皺は深くなる
家の中では暴言の嵐
堪忍袋の緒はとっくに切れて、愛情という最後の砦さえ
疑うような気持ちになる これは何の試練なの?
わたしは何かとんでもない間違いを犯し続けてきたのだろうか?
こころの中に自己不信という芽が発芽する どこかわたしの内側で きな臭い香りを放つ
何か大きなものが蠢いている
どこからともなくやってくる 苛立ち、不安、悩み、孤独、絶望
そういえば、わたしもそれを知っている
朝起きて目を覚ます
何もかもが片付いてしまっていたらいいのにな
でもそんなわけはなく 今日も「いつもの」1日が始まる
楽しかったあの頃がまるで幻のように思えてくる
わたしのかわいいあの子はどこへ?
大好きだったおかあさん 今はただ疎ましい
近づきたいのに離れたい 矛盾するこころを抱え
くらやみを手探りで歩く わたしたち
負けるもんか、と声にだす。
わたしは 思春期の おかあさん
だけどふとした瞬間に ちらりと見える面影に
すっかり声は低くなり、背丈はわたしをとうにこし
綺麗に伸ばした爪に髪 甘い香りを振りまいて
姿形はかわっても なくならないあの時間
きっとこの子は大丈夫 きっとわたしも大丈夫
凸凹で、あゆふやで、尖ってて、壊れやすい
思春期という自然を生きる わたしたち
生きてるだけでいいんだよ 後ろ姿につぶやいて
ちょっとこころが軽くなる
わたしは 思春期の おかあさん
(今回は詩的なことばでつづってみました。つづく)
◎本連載における「思春期」とは、シュタイナーの提唱する7年周期による人間の成長段階にもとづき、第3・第7年期にあたる、14歳から21歳の時期を想定しています。ただし、子どもたち自身が思春期をまっとうすることができなかった場合、その年齢を過ぎても、思春期のような状態が続くことがあります。

三男三女・6人の母。10代からファッションモデルとして雑誌や広告で活躍。出産・子育てをきっかけに、シュタイナー教育やマクロビオティック、ヨガなどを取り入れた「自然な暮らしと子育て」を実践し、その経験をまとめた著書を多数刊行。クシマクロビオティックアドバイザーの資格を取得後は料理指導をはじめ、オーガニックな家庭料理を提案するレシピ本も発表している。
2013年にドイツ人の数学者と再婚し、ブラジルでの生活を経てベルリンへ移住。現地ではヒルデガルト・ヘルスケアアドバイザーの資格を取得。現在はモデルとして活動を続けながら、「台所から子育て・暮らしを健やかに豊かに」をテーマとしたオンラインコミュニティ「Mitte(ミッテ)」を主宰。母の健やかさは子どもの健やかさへ、女性の健やかさは社会の健やかさへ、がモットー。子ども時代、インナーマザーフッド(内在的母性)を守りはぐくむ暮らしの提案を行う。2026年5月26に最新著書『Motherhood Childhood おかあさんって、なんだろう』(エムエム・ブックス=刊)が発売。5月から、みれい☆かるちゃ~☆すく~るで「大人のシュタイナー教育」講座を開催。
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