連載

日登美

第4水曜更新
思春期倶楽部
ほんとうのわたしを求めて

2日目 思春期の子どもたち

子どもの成長を植物にたとえると、幼児期は根っこを伸ばすとき、学童期は茎や葉を茂らせるとき、そして思春期は花の時期に当たる、というふうに眺めています。だから思春期は、どんな花を咲かせ始めるのかを見つめる時期になります。

確かに思春期には、幼児期から育まれてきた何かの芽生えが見えてくることがあります。ある意味では、そのころ蒔いた種が芽を出す、あるいは花を咲かせる時期といえるでしょう。つまり、幼児期の子育ての結果が見えてくるのが、思春期という時期でもあります。

けれど、それでもやっぱり思春期の子どもたちは、その中で成長を続けていて、決して子育ての終わりではない。結果が見えると同時に何かが発露、発芽、始まる次期ともいえます。

 

子どもはこの時期から、自分の道を自分らしく歩み始めます。やり方は未熟かもしれませんが、とことん真っ直ぐに世界に向き合って、突き進んでいきます。その中で、すっかり社会の常識に慣れてしまったわたしたち親は、困惑し、心配し、不安になり、衝突します。

一体どうしてこんなことに? なぜそんなことを?

「わたし」とは違う、「わたしの子」という関係の中で、子ども自身の世界が繰り広げられていく。その姿を、わたしたち親はどう受け止め、どう支えていくのか。

もしいま、あなたの目の前に「そんなはずじゃない!」と感じる彼らの姿があるなら、そこにはどんなメッセージがあるのでしょう?

わたしたちも見てきたはずの景色は、一体何を意味していたのでしょうか? そしてそれは、そもそもどんな景色だったのか。あなたは覚えているでしょうか?

見える部分でも、見えない部分でも、この時期の子どもに一体何が起きているのか。そしてその裏で働く力について、思いを馳せてみる。すると、どんな姿であれ、何かとても大切なことが行われていることに気づきます。

どの時期の子どもの成長にも特別な意味があるように、どの子どもの問題や悩みの中にも、人生の宝が潜んでいる。闇の時期こそ、尊いものとのつながりが浮かび上がってくる。そんなふうに感じるのです。

 

次回からは、わたしが実際に体験した「花」のこと、「芽」のこと、わたしにつきつけられた価値観のゆらぎについてお話します。

日登美 【ひとみ】

三男三女・6人の母。10代からファッションモデルとして雑誌や広告で活躍。出産・子育てをきっかけに、シュタイナー教育やマクロビオティック、ヨガなどを取り入れた「自然な暮らしと子育て」を実践し、その経験をまとめた著書を多数刊行。クシマクロビオティックアドバイザーの資格を取得後は料理指導をはじめ、オーガニックな家庭料理を提案するレシピ本も発表している。2013年にドイツ人の数学者と再婚し、ブラジルでの生活を経てベルリンへ移住。現地ではヒルデガルト・ヘルスケアアドバイザーの資格を取得。現在はモデルとして活動を続けながら、「台所から子育て・暮らしを健やかに豊かに」をテーマとしたオンラインコミュニティ「Mitte(ミッテ)」を主宰している。2025年より、みれい☆かるちゃ~☆すく~るで連続講座を開催中。2026年春には、エムエム・ブックスより新刊が発売予定。

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