別マーアーカイブ

トップ > 別マー特集 :murmur magazine no.20 まだまだ伝えたい! 農業特集&冷えとりスナップ  > 05 編集部員の断食後日談ッ いってきました! 断食合宿 part2

Special Issue 別マー特集

更新日 2014/2/28

メニュー

編集部員の断食後日談ッ いってきました! 断食合宿
食べないなんてありえない!

マーマーマガジン営業部の服部八です。

自慢ではありませんが、
これまで2日以上、何も食べない
という経験をしたことがありません。

それが、3日間、何も食べない「断食」に参加するなど、
考えたこともありませんでした。

しかし、編集部ではなにやら
断食ブームが来ているらしく、
八はなるべくそのブームの波から遠ざかるようにして、
日々静かに暮らしていたのでありました。

しかし、今年1月の断食合宿の日程が迫ったある日、
編集長と営業部の福太郎さんから、
突然声をかけられました。

「行くよね、断食、当然」
「いや、お金が……」
「参加費は心配しなくていいよ。
分割でお給料から引いとくから」
「……」

というわけで、行ってまいりました、断食合宿。

木曜日の夜、終電までお酒を飲み、
朝一番に名古屋経由で、会場のある愛知県の大府市に向かいました。

未体験ゾーンへ突入

1日目、余裕です。

ばかでっかい公園のような施設。
1周5キロのお散歩コースも軽快にこなしました。
その日は温泉に入って、ただ寝ます。

2日目の朝、駅前のお掃除へ。
このあたりまでは、まだ元気でした。

肉体的には、
この日の夜あたりから未知のゾーンに突入です。
でも、野菜スープなどをいただいているせいか、
ふしぎとおなかはすきません。

そして3日目の朝。

動けません。
頭が痛い。
ぐったり。

いつもなら体調が悪くても、
体力でなんとか乗りきってしまうのですが、
振り絞るエネルギーの元が
からだの中にない感じがするのです。

空っぽな感じ。
と同時に、なんとなくですが、
からだが軽くなっている感じはしてきています。

東京に帰ったら、
いや、東京までの帰り道に何を食べるのかを
たのしみに考えていたら、
断食セミナーを主催している川邊朋宏先生から、
衝撃のおことばが。

「今日は家に帰っても、食べちゃダメですよ。
断食は3日間なんですから」

ガーン! ガビーン!
ショックで立ちあがれませんでした……。

脳みそまであたらしくなった!

そんなこんなで3日間が終わり、
月曜日の朝。

ふしぎなことに、あんなにつらかった頭痛が
すっかりどこかへ飛んでいき、頭もすっきり!

めちゃくちゃクリアー!

まるで脳みそを、
新品に取り替えてもらったみたいでした。
こんなにすっきりした頭の状態は
中学生以来という感じです。

ほんとに感動でした。

月曜日の朝食は、
玄米でつくったクリーム状のおかゆを食べました。

あと2日くらいなら、
断食を続けられそうだなと感じてしまうくらい調子がいい。

あまりに頭がすっきりしていて、
この状態を続けないともったいないと思ったので、
その週は、おかゆと梅干だけで夕飯を済ませました。

体重も減りました。
お風呂の中で、おなかの両脇にくぼみができているのを見たのは、
20年ぶりくらいだと思います。
感動。

人間って、食べなくても
生きていられるんだなあと、
自分でもびっくりの発見でした。

それにしても、
人間は「食べて消化をする」ということに、
ものすごくエネルギーを使っているんだな
ということを実感しました。

せっかくお金を払って得られたこの感覚。
すぐに失っては、これまた、もったいないので、
今も、お肉はほとんど食べていません。
これも、人生はじめてのこと。
お酒もあまり飲んでいません。

食欲コントロールのループに気づく

東京に帰ってきて
いろいろ気づいたこともありました。

街を歩いていると
「おいしいよ、食べなさい、
いつでもどこででも好きなように食べなさい」
というメッセージが、いたるところに溢れているということ。
ハンバーガー屋さん、ラーメン屋さん、
カレー屋さん、喫茶店、居酒屋……。
おいしそうな料理の看板や写真で溢れ返っています。

それはつまり、
「食べたいけど、我慢しなきゃ、だめだ」
(あんまりくわしくないですが、
『新世紀エヴァンゲリオン』のシンジくんをイメージ)
という逆のメッセージの刷り込みが、
食いしん坊さんには常に行われている
ということなのかもしれません。
なんだか街をぶらぶら歩いているだけで、
食べることへの欲望と罪悪感が埋め込まれていくようです。

もうひとつ、
帰ってきたあと、しばらくして気づいたのが、
小腹がすいたときに食べたスナック菓子の味つけ。

濃くて、刺激が強くて、
ひと口食べるごとに、満足感ではなく、
「食べたい」欲が増し、次のひと口がほしくなります。

僕たちは、知らないうちにそうやって
食欲を上手にコントロールされ、
そのループの中から出られないようになっているのかも。
ふと、そんなことを感じたのでした。

本来の、自然であたりまえな「食べること」を
自分自身に取り戻すことが、
きっと大事なんだろうなと、
めずらしくまじめに考えました。

こんなことも、断食に行かなければ、
頭をよぎることすらなかったと思います。
そういう意味でも、
僕にとっては貴重な3日間でありました。

以上、八の「断食後日談ッ」でした。

【はっとり・はち】
マーマーマガジン営業部員。猫を見つけると話しかけてしまうほど、大の猫好き。断食後の1か月間、人生初のベジタリアン生活を経験中