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Special Issue 別マー特集

更新日 2014/2/14

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編集部員の断食後日談ッ いってきました! 断食合宿
つらくなかった、断食合宿

一足先に断食合宿に参加した編集部員から
つらい、だるい、頭が痛くなる……などなど、
数々の毒出し体験を聞いていたので、
合宿当日までは、かなりひやひやしていました。
ところが、参加した3日間は、
拍子抜けするほどつらくなかったんです。
最終日は少々だるかったものの
「これなら貧血のときより楽だな」と思う程度。
気持ちもからだも軽く、東京に戻ってきました。

白砂糖おばけがやってきた

ところが本当のしんどさは、その後でした。
「……あ、甘いものが食べたい!!」

思えば、断食終了3日目の朝、目を覚ましてすぐに、
なぜか甘いものが強烈に欲しくなったんです。
それは、これまで一度も感じたことのないほど、
強烈な食欲でした。

断食から東京に戻り、はじめて出社する日、
いつものように朝の支度をしていると、
「この時間でも、駅前のお店に寄ればおいしいチョコレート買えるよね」
「あの店なら、甘いデニッシュも食べられる」
など、頭の中で勝手に段取りをはじめているんです!
それはもう、自分の意思というよりも
強制的なプログラミングで動かされてるみたいな感じでした。

何を隠そう、かつてのわたしは、かなり重度の甘いもの好き。
甘いものを食べない日はほとんどなくて、
ひどいときは、電車を降りてから家に着くまでの15分間に
板チョコ1枚を完食するほどの白砂糖中毒でした。

合宿中に川邊さんにいただいたアドバイスも
「甘いものを控えれば、衝動的なところ、軽率なところ、
感情の浮き沈みがなくなるよ」
とのことで、じゃあいっちょ、甘いものを抜きましょっかね、
と軽く考えていた矢先だったのです。

その日はなんとか出社して、甘いものは食べずに米あめをなめて、
やっとほっとすることができました。
気づくと、本当に手が震えていたんです!
アルコールか麻薬か何かの中毒みたいに……。
まさに、白砂糖のおばけに取り憑かれたような感覚でした。

こころとからだの軸がひとつに

断食から帰って、もうすぐ1か月。
けして甘いものゼロとはいえませんが、
量は劇的に減りました。

というのも、
白砂糖を控えるようになって
こころとからだの軸が一致した感覚があるからです。

断食前のわたしは、
慣れない仕事をしているとき、軽い緊張状態のとき、
喜怒哀楽を感じるまで、
数日から数週間のタイムラグがありました。
自分の感情をうまくつかめないので、
ことばにできず、まわりに伝えられないことがしばしば。

それが断食後は、
「悲しい」「たのしい」「うれしい」
そんな感情が、できごとが起きたその直後に、
すっとからだの中に入ってくる感覚があるのです。

思えば、わたしが甘いものを食べるようになったのは
中学生になり、クラスの人間関係でつまずいたのち、
「勉強しなきゃ」という焦りが
毎日続くようになったころでした。
自信のなさや、わからないことへの不安を打ち消したくて
白砂糖で高揚感のギアを上げる。
そうすると、
できていないことでも、あたかもできていることのように感じられる。
いつしかその快感がないと、
勉強も仕事もできなくなっていたような……。
思えば、とてもあやうい橋をわたっていたんですね。

そうはいっても、
「たのしみが減ってしまうのはくやしい」
と好きだった喫茶店で
チーズケーキを食べてみたことも。
ところがてきめん、心臓はドキドキ、
頭はしびれて、軽く興奮状態に。
小さいことはオーバーに感じ、大事なことは見逃してしまい、
あれよあれよという間に、気持ちもどすんと落ち込んでしまいました。

わたし、本当に、白砂糖に操られていたんですね……。
食べもので人生が変わるって本当なんだな、
と実感しています。

こころとからだの軸が合っていると、
自分ともほかの人とも風通しがよく、
いいたいことがいいやすい。
コミュニケーションすることが、たのしくなってきました。
甘いもの=たのしみ、ではなく
たのしい気持ちが生活全体に広がったような。

この感覚を大事にしたいので
ちょっとずつちょっとずつ、
白砂糖抜き生活、続けてみようと思います。

【わたなべ・かなこ】
マーマースクール担当。人生はじめての断食を経験し、今までからだもこころも、甘いもの=白砂糖のとりこになっていたことに気づく