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Special Issue 別マー特集

更新日 2010/2/5

murmur magazine vol.7 7号をもっと楽しみたいから!冷えとりファッション&オーガニックコットンファンクラブ拡大特集

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わたしと冷えとりファッション 拡大企画 冷えとりガールズ大集合! 02/わたしたちの冷えとり事情

本誌7号で登場してくれた冷えとりガールたちにどんなふうに冷えとりを実践しているのかもっと詳しく聴いてきたよ! ぜひあなたの冷えとり生活の参考にしてみて。


農家の人々の自立を助ける

服部 本誌でご紹介しているような(7号、8号にも掲載予定)アフリカやインドなどの綿花畑で起こっている負のスパイラルを打開するのが、「スローファッション」なのですよね。

細川 はい。「スローファッション」の一番の入り口は、オーガニック=有機であること、なんです。Leeが取得しているオーガニック認証の中には、綿について

◎3年以上、化学肥料と農薬が使われていない土地で育ったこと
◎育つ過程のすべてで、化学肥料と農薬が使われていないこと

以外にも、

◎遺伝子組み換えの綿を使用していないこと
◎児童労働が絶対にない

というような条件がもともと含まれているんです。
では、質問です。オーガニックコットンにすると、何がよいのでしょうか?

湯沢 高く売れる。

細川 そうです。昔、NGOの活動をされている方がいっていましたが、アフリカに寄付としてお金を落とすと中には働かなくなる現地の人もいるそうです。何もしないでお金をもらえるということで安心してしまい、前向きに転換していけない。でも、「オーガニックコットンを生産物として買う」というシステムをつくれば、手段としては正しいですよね。

服部 自立を助けるということですものね。

湯沢 あとは、農薬を使わなくなるから、土地がよくなる。

細川 そうですね。化学肥料に含まれている栄養素は、窒素とリン酸とカリの3つで構成されているのですが、特にその中でも窒素が下水に流れていくことによって引き起こされるという汚染があるのです。
 Leeは、オーガニックコットンの売上の2%をアフリカ・ウガンダでの井戸づくりに寄付する取り組みをしていますが、有機肥料にすることによって、地下水の汚染も防げます。
 もちろん、オーガニックにすると、働いている人たちの手が荒れないなど、明らかに状況は変化していきます。つまり、オーガニックへ移行することによってもっとも変化するのは、労働現場の環境が変わるという点です。

服部 農薬によって病気になる人も多いと聞きます。

細川 そうなんですよね。喘息とかがんとか。あとはフェアトレード。フェアトレードという言葉は、ひとり歩きしている感があって、あまり安易に使いたくないのですが……。「フェアトレードのもの=高い」のではなくて、「フェアトレードのものは質がいい=高い」ということであるはずなんです。「質がいい」という点をコマーシャルするべきであって、フェアトレード云々を謳うのは、その次の段階だと思っています。



有機=高いをどう乗り越えるか

服部 また、食品の有機と、コットンの有機だと、口に入れるもの、入れないものの違いがありますよね。

細川 そうなんです。食品の場合、有機栽培の野菜などのシェアを伸ばそうと思ったら、安全性を唱えればいい。

服部 実際に、すごくおいしいとか。

細川 そうですね。でも、コットンの場合だと、そうはいかないんです。実際、流通している製品のうち、有機でないものが危険かというとそうでもないんです。もちろん、化学物質過敏症をもっている人や、アトピーをもつ人のなかで、オーガニックコットンでないと、という方々はいます。でも、本当は、働く人々の環境を改善しようということが、このオーガニックコットンをつくる上での大前提なんですよね。そこが伝わりづらいところなんです。

服部 買い手の意識が試される、というか、買いものをするときに、そこまで考えて買えるかという点もありますね。有機野菜が流通しはじめた初期のころに、アメリカのスーパーなどでは熱心に消費者教育を行ったときいていますが、消費者に有機を選ぶことの意味を理解してもらうべく、売る側はそこを伝えていく必要がある。でも、現段階では、服をつくる側が、「おしゃれでかわいいもので、でもオーガニックだった」みたいなつくり方をする必要があるというか、かわいい! といって買って気づいたらオーガニックだった、みたいなのがベストなのかな、と思っています。

細川 いや、本当に、安くてかわいいものは否定できないですからね(笑)。

湯沢 でもね、一度、オーガニックコットンを着てみたら、すごく気持ちがいいことがわかいますよね。モデルのお仕事のときに、オーガニックコットンのレギンスやTシャツを着たら、もう、なんかすごくいい! でも、値段は高い。つくられる過程のことを考えたら、本当は、高くないのでしょうけれども。

服部 6号でも書きましたが、1万円で10枚服が買えたら……やっぱりうれしいもの! その気持ち、本当によくわかりますし、それは否定できないです。でもなにか買いものをするときに、年間で買うものの1枚くらいは、オーガニックコットンにしてもらえたなら……。タオルでもいいから。

細川 そうですね。現実的には、ファストファッションとスローファッションをミックスしてもらえるといいのかな。

次回に続く! 

◎2/21(日) にORGANIC COTTON F AN CLUBトークイベント vol.2が開催されます!