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Special Issue 別マー特集

更新日 2011/12/23

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嶺川貴子と服部みれいのおしゃべり天国 番外編 タムくんの話をもう少し

タイ在住の漫画家のタムくんこと、ウィスット・ポンニミットさんに、表紙と特集のイラストを描いていただいた14号。制作中、ミネコ(嶺川貴子さん)とミレコ(服部みれい)の間ではタムくんの漫画『ブランコ』(小学館=刊)の話でもちきりでした。ふたりは、『ブランコ』にどんな世界を見たのか? 実は、古くからのタムくんファンという写真家の松岡一哲さんもまじえ、おしゃべり天国の番外編をお届けします!

イラスト=ウィスット・ポンニミット
タムくんの魅力って?

(嶺川貴子、以下ネ)タムくんの『ブランコ』は3年前に出版された作品なんだけど、最近読んでみたら、今自分が感じていることと一致することが多すぎて、とにかくびっくりしたの。

(服部みれい、以下レ)ミネコにすすめられて、わたしも読んだよ。ブランコという名前の少女が、人の傷を、自分のからだに受け取って、さらに木に受け取ってもらって治す話とか……、もう何もかもがすばらしくて、全巻読んですごく励まされた。

(ネ)ちょっと手塚治虫みたいな感じがあると思うんだ、ぶっ飛びかたが。ぐにゃっとしているようで、すごくまっすぐなことが描かれている。

(松岡一哲、以下松)タムくんの作品って、表現したいことを最短でいっていますよね。まわりくどくなっちゃいそうなことを、短くいっている。それってすごい才能があるってことですよね。

(ネ)そうそう。

(松)僕、昔タムくんのトークイベントに行ったことがあるんですよ、東北まで。

(ネ、レ)へ〜っ!

(松)イベントが終わったあと、タムくんが一人ひとりと話してくれるんですけど、「カメラやってるんです」っていったら、「この人、いい写真撮るよ!」っていってくれたんです。写真を見せたわけじゃないのに。

(レ)すごい! タムくん。

(松)さらに、イベントに来た人全員の似顔絵まで描いてくれるんですよ。

(レ)さすがだなあ。

(松)おもしろい存在ですよね。

(レ)ね〜。すごい人なのに、存在感が軽やか。わたしも数年前にタムくんのイベントに行って、もう大感激でした。

(ネ)タムくんが住んでいるタイっていう国もすごくいいんだよね。何年か前に一度行ったことがあるんだけど、タイの人ってみんな「ありがとう」っていってくれるし、みんな、こころが柔らかい感じ。象のからだにお花が飾りつけられていたり、あの国独特のあの感じって何なのかなあって、最近よく考えたりする。

(レ)宗教と俗っぽいものとが、ごちゃ混ぜなんだよね。そういえば、以前、専門学校で教えていたころ、生徒の中にタイ人の女の子がいたんだけど、とにかくピュアで、目がきれいで、すごく印象的だったのをよく覚えてる。ちょっと特別な感じがするの。

(ネ)それでいて、ポップじゃない?

(松)そう。ポップでゆるい。

(レ)気候もあたたかいから、気持ちがゆるむんだろうね。その具合がいい。

『ブランコ』が見せてくれる未来

(レ)『ブランコ』は2006年くらいから描かれていて、それはちょうどわたしが『マーマーマガジン』の創刊準備をしていたころなのね。だから、タムくんが『ブランコ』を連載していた時期と、わたしが『マーマーマガジン』を続けてきた時期とは、重なっていて。

(ネ)そうだったんだ。

(レ)スピリチュアルな世界では、2012年に何かが起こるようにいわれていたりもするけど、人々の意識が変わったり、変わろうとする動きは、実はもう数年前からあちこちですでにはじまっていたと思うの。

(ネ)『ブランコ』は、わからない人が読むとただの不思議な話なんだけど、いろいろ感じながら読むと「げげげっ!」と思うよね。

(レ)ブランコにできることは、本当は誰にでもできるんだよ、きっと。いよいよその感覚を目覚めさせて生きる時代が来たんだと思う。

(松)見えないものがやっぱり大事になってくるんですかね。まったくあたらしい感覚みたいなものが出てきて、そういうのがふつうになっていくのかな。

(ネ)ついに、っていうか。

(レ)最終的にはやっぱり、自分の意識が変わることでしかいろいろな問題は解決しない感じがするんだ。そうして、それぞれの意識がすごくよくなっていったら、最終的には『マーマーマガジン』だって必要なくなるというか。ヒーラーとかセラピストとかそういう存在も特別ではなくなって、一人ひとりが誰かに対してそういう存在になっていく。そういうときが来ているって思うんだ。そのことが『ブランコ』では描かれている気がして、すごくうれしかったんだよね。勇気が出た。

(ネ)うん。自分が安心して暮らしていたら、それだけでまわりも安心するように、自分が変わると自然にそれが伝染していって、みんなが変わっていくんだと思う。

『ブランコ』(全6巻)(ウィスット・ポンニミット=著 小学館=刊)
『ブランコ』(全6巻)
(ウィスット・ポンニミット=著 小学館=刊)
南の国の海辺の家に住む少女・ブランコ。幼いころにママをUFOにさらわれ、それを追った発明家のパパも行方不明となる。やがて成長した彼女は、パパとママを捜すことを決意。ひとり街へと旅立つ。そして、過去や未来を覗く能力をも身につけたブランコは、人類の絶望的な未来を知る。はたして、未来を救いたいブランコの想いはかなうのか?
プロフィール
【みねかわ・たかこ】
ミュージシャン。アルバム『roomic cube ~ a tiny room exhibition』『Maxi On』などを国内と海外でリリース。近年は、坂本龍一氏との『風の谷のナウシカ』、今夏急逝したレイ・ハラカミ氏との『ペチカ』のカバーなどが話題に。昨年より活動をはじめた、元Stoned Green Applesギターの忍田彩、服部みれいとのバンド「mma(ンマー)」では、ドラムを担当。不定期でライブ活動をしている
【まつおか・いってつ】
写真家。1978年生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、スタジオフォボスに勤務し、独立。写真家として活動するかたわら、2008年6月よりテルメギャラリーを立ち上げ、運営をはじめる。2010年3月、 PLANCTONから発売された写真集『通学路vol. 1』に参加。2011年9月、写真展「東京μ粒子」をテルメギャラリーにて開催
【はっとり・みれい】
執筆活動を行いながら、『マーマーマガジン』の編集長を務める。冷えとりグッズを扱う「mm socks」と本のレーベル「mm books」主宰。近著に『SELF CLEANING DIARY 2012 あたらしい自分になる手帖』(アスペクト=刊)、『みれいの部屋 ニューお悩み相談』(主婦と生活社=刊)など。「mma(ンマー)」ではベースを担当


↓ 『嶺川貴子と服部みれいのおしゃべり天国』は本誌14号でご覧いただけます