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今日の編集部

花森安治さん|手づくり|ふりかえる本

 

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みなさん、こんにちは!

 

おかげさまで、

マーマーマガジンフォーメン2号がとてもよく売れています!

パルコブックセンター吉祥寺店では、

週刊ランキング1位だそうです。

 

えー、うそでしょう、という感じ。

本当に、本当に、うれしいです。

 

お買い求めいただいたみなさま、ありがとうございます。

ますます気を引き締めて、からだはゆるめて、

精進してまいります、

どうぞよろしくお願いいたします。

 

昨日も、ご献本いただいた

『「暮らしの手帖」とわたし』(大橋鎭子=著 暮しの手帖社=刊)

を、うしろのほうから読んでいたら

花森安治さんが、遺言としてこんなことばが掲載されていました。

 

「……読者のみなさま、本当にながいこと、

暮しの手帖をお愛読下さいまして、ありがとうございます。

昭和23年に創刊したときは、1万部でした、

あれから三十年、部数が90万部になりました。

これは、みなさまが一冊、一冊、買ってくださったからこそです。

広告がないので、ほんとに一冊一冊買っていただかなかったら、

とても今日までつづけてこられませんでした。

そして、私の理想の雑誌もつくれなかったと思います。

力いっぱい雑誌を作らせていただき、ほんとうに有難うございました」

『「暮らしの手帖」とわたし』より抜粋

 

 

 

 

本当にそうなのです。

マーマーマガジンは、

90万部も部数があるような大雑誌ではまったくありませんが、

でも、わたしたちの規模としては

めいいっぱい売れている、という感触があります。

 

それは、花森さんがおっしゃっているのと同様、

本当に、読者のみなさまが、おひとりおひとり

購読してくださっているからで、

そのこと、本当に、ことばにできない

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

最近、手づくりのこともよく考えています。

「えみおわす」の上映会で、

タイや、インドや、日本の手仕事の世界を垣間みたこと、

また、先日「COSMIC WONDER」の展示会で、

オール手縫いのワンピースや小物をみたことなどもあって、

人が手でする仕事と

機械でする仕事と

なにがどう違うのか、その意味はなになのか、

考えているのです。

 

時代は進んでいて、

どちらのよさもあるのだと思うのですけれど、

でも、手でする仕事のつよさ、強度みたいなものがたしかにあって、

それがどんどん失われていっているこの世界とは

一体何なのか、と思うと、

なにか、ファンタジーを読んでいるような、

ちょっと頭がぼうっとするような感じもする。

 

何なんですかね?

人類は一体どうしたいのか?

 

 

(どうしたいのかなんて

考えずに毎日のことで精一杯なのが現代という時代なのだとしたら

なんと貧しいことかと思います)

 

 

何か、もっともっと「ここちよい」とか、

「きもちがいい」とか、「しあわせである」とか、

そういったことを

積極的に選択できたらいいナと感じます。

 

若い人たちは、

直感的にそれをわかっていて、

大人たちがつくった社会ではない世界を

つくろうとしていて、

そこに、すごく希望を感じているのですけれど……。

 

老いては子に従え、とは、

ホント、よくいったもんだ。

 

若い人、子どものほうが、

うんと感性が優秀だな、と、

本当に、今の若い人たちをみていて感じます。

 

 

先ほどの、大橋鎭子さんのご著書の花森さんのことばには

こんなものもありました。

 

「(前略)1号から100号まで、どの号も、ぼく自身も取材し、

写真をとり、原稿を書き、レイアウトをやり、カットを画き、

校正をしてきたこと、それが編集者としてのぼくの、

なによりの生き甲斐であり、よろこびであり、誇りである、ということです。

 

雑誌作りというのは、どんなに大量生産時代で、情報産業時代で、

コンピューター時代であろうと、

所詮は、〈手作り〉である、それ以外に作りようがないということ、

ぼくはそうおもっています。

 

だから、編集者は、もっとも正しい意味で、〈職人/アルチザン〉的な

才能を要求される、そうおもっています。

 

ぼくは、死ぬ瞬間まで、〈編集者〉でありたい、とねがっています。

その瞬間まで、取材し写真をとり原稿を書き校正のペンで

指を赤く汚している、現役の編集者でありたいのです。(後略)」

『「暮らしの手帖」とわたし』より抜粋

 

 

今、わたしも、たった20年のキャリアで

どの口がいうという感じですが、

この20年間と、また

マーマーマガジンをどうたちあげたか、について

とても駆け足ではありますが、

雑誌づくり、本づくりのこれまでをふりかえる原稿にとりくんでいます。

 

手づくりはおもしろいです。

生きているって感じがするものね。

 

昔はよかった、なんてダサいことをいうつもりは毛頭ないけれど、

でも、自分の足で立ち、自分で考え、自分で選び、自分で決断し、

自分でなにかをつくりあげたりする、

その喜びや魅力が、伝わるといいなと思っています。

 

 

マーマーマガジン本誌も、

リニューアル、すすめています。

 

 

雑誌という存在に対して

発明があるように、といきみ過ぎて、

創刊よりも

リニューアルのほうが

むずかしいです。

 

 

でも、進んでいます!

 

たのしみにまっていてくださいね!

 

 

 

『「暮らしの手帖」とわたし』を送ってくださった

暮しの手帖編集部の平田純子さん、

ありがとうございました!

これからゆっくり読ませていただきますね。

 

 

では、どうぞよい週末をおすごしください!

 

 

服部みれいでした☆

 

 

 

 

チャオ!