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手帖&カレンダーインタビュー6

 

忘年会にクリスマス……イベント続きの12月ですが、

慌ただしい空気の中だからこそ、自分を見つめる時間が大切ですね。

毎日カレンダーをめくるほんの一瞬でも

足を止めて、その日のメッセージを受け取ってくださいね。

 

さて、『365日 日めくりッ ラブ2020カレンダー』『わたしのきんいろ手帖』は

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何かと慌ただしい年末年始。

あたらしい年をあたらしい暦と迎えたい方は、

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今回も『365日 日めくりッ ラブ2020カレンダー』のインタビューをお送りします。

日めくりカレンダー、みなさんどんなふうに使っていらっしゃいますか?

 

 

***

 

◯暦のことばに季節を感じて

 

野田 わたし、今年はじめて日めくりカレンダーを担当したんですが、実は情報量がすごく多くて驚いたんです。「大安」のような暦の定番から、季節を表す二十四節気や七十二候、さらには星の動きまで! 日付の両脇のゾーンには、さまざまな情報が載っているので、ぜひ、そこも見ていただきたいです。

 

服部 今日の朝、アメリカに住んでいる80歳代の友人からメールをもらったんです。彼女はアメリカの地方に住んでいて、日本人と交流する機会も少ないそうなんですが、そんな中、この日めくりカレンダーが本当に毎日の支えになっているって言ってもらえて。すごくうれしかったですね。海外にいても暦から日本を感じられるっていってくださって。

 

野田 たしかに七十二候などを見ることで、遠く離れていても、日本の四季を感じることができますね。「紅葉蔦黄ばむ」ということばを見て、日本は紅葉の季節かな、と思いを馳せたり……。ちょっと雅ですね。

 

服部 そうなんです! 旧暦のことばって、そういう力がありますよね。

 

野田 正直、日本にいても、慌ただしく過ごしていると、いまがどんな季節なのか味わえないことがあります。「もう◯月!?」ってしょっちゅう言っている気がします……。

 

服部 そうやって過ごしていると、あっという間に1年経ってしまいますよね。

 

野田 そんなときにもカレンダーを見ることで、ちょっと立ち止まることができるかもしれませんね。古代中国で考えられたことばが、距離や時間を超えてわたしたちに響くのって、すごいパワーかも。

 

服部 手帖も毎日目にするものだけれど、日めくりカレンダーはひとつひとつの情報が目に止まるようにデザインされているから、より印象に残るかもしれませんね。古より伝えられた暦を意識することで、宇宙の法則に沿った生き方をしていくきっかけにもなると思います。

 

野田 以前、服部さんが旧暦を意識して暮らすとからだが楽に感じる、とおっしゃっていましたよね。

 

服部 人も自然の一部なんですよね。だから季節や自然に寄り添った暮らしをしているとこころやからだが整っていくのではないかと思うんです。

 

野田 春は毒出しのシーズンだから、セルフケアの日をつくるとか?

 

服部 そうそう。春は精神的にゆらぎやすい時期と、まず自分がわかっているだけでも、安心できるかも。わかっていれば、ゆっくりする時間を積極的にとれますしね。そんなふうに過ごしていれば元気が満ちてきて、自ずと自分らしさを発揮しやすくなったり、ここぞというときにチャンスをつかみやすくなったりもするんです。季節の変わり目の「土用」なんかも、ぜひチェックしていただきたいです。

 

野田 新月の日や、一粒万倍日、天赦日、「定」の日などのように、何かをはじめようというときに最適な日も記載しているので、そういう吉日に「えいっ」と行動を起こしてもよさそうですね。

 

服部 もちろん思い立ったら吉日、ではありますが、「今日は一粒万倍日」と知ると、ちょっと行動を後押ししてくれる感じがありますよね。

 

野田 暦って、毎日のリズムを整えるペースメーカー的な存在でもあるし、日々にアクセントをつけてくれる役割もあるのかもしれませんね。ぜひ、日付を見るだけでなく、周辺の情報にもご注目ください。

 

◯ハートマークに思いを乗せる

 

野田 2020年版の日めくりカレンダーであたらしく登場したのは、「♡」マークですよね。この「♡」マークは『わたしのきんいろ手帖』にも載せたんですが(インタビュー3参照)、自分に「いいね!」を押すような気持ちで、毎日の肯定ポイントを見つけるきっかけにしていただければ。

 

服部 ここに色を塗ったりしても楽しいですよね。日めくりカレンダーに絵を描いたり色を塗ったりしている方が、けっこういると聞いたんですよ。

 

野田 ハートマークを塗りながら、一日をふりかえってみたり。

 

服部 「今日は最悪だった…!」みたいな日でも、あえて色を塗ってみるとか、ね。

 

野田 そうですね。どうしても人って悪いことに気持ちがひっぱられがちですけど、その気持ちに区切りをつけるきっかけになるといいですよね。

 

服部 本当に。その日一日に、花丸をつけてあげるみたいな気持ちでね。あと、わたしがやってみたいと思っているのは、たくさんの色が揃った色鉛筆を用意して、「今日の色」を塗っていく、ということですね。

 

野田 直感的に「今日はこの色だ!」って決めていくんですか?

 

服部 そうそう。それを1年続けてみたら、バイオリズムが見えてくるんじゃないかなって思うんです。冬の時期はこういう色を選ぶときが多いな、とか、ワクワクするようなことがあった日は、こんな色を選ぶんだな、とか、気づきがありそうだな、と思って。

 

野田 何も塗っていない時期は、「ああ、バイオリズム下がっているんだな」って感じたり。

 

服部 そういう時期もありますよね。

 

野田 自分を観察する手段になりそう……!

 

◯ことばをシェアするたのしみも

 

服部 色を塗るのは自分だけでなくてもいいかもしれませんね。子どもに塗ってもらうとか、家族で「いいね!」当番を決めてそれぞれ好きな色を塗ったりするとか……いろいろな楽しみ方ができそうですよね。

 

野田 自分との対話に使えるだけでなく、そんなふうに家族全員でおおらかにたのしめるのも、カレンダーのいいところですね。

 

服部 日めくり担当が、ご家族のなかでお子さん、というお話もよくうかがいます。ひとりでもみんなでも使えるカレンダー。オフィスやお店で使ってくださっているところもあるみたいですよ。

 

野田 そういえば、エムエム・ブックスの方から何かを送っていただくときなど、日めくりカレンダーの裏を便箋代わりに使ったお便りが同封されていたりして、いいな〜とよく思うんです。思わずそのカレンダーに書かれていることも、まじまじと見たりして。そういうふうにことばをさり気なく送るのも、粋だなあって思います。

 

服部 そうそう、そうやってお手紙として渡すと、裏までたのしんでくださる方がけっこう多くて。オラクルカードみたいですよね。家庭内での書き置きに使ってもいいですし、もちろん、自分用のメモ帳に使っていただくのもいい。すごく便利です。

 

野田 めくった後のカレンダーなら思いっきり使えますよね。

 

服部 あと、わたしがいいなと思ったのは、好きなことばに出合ったら壁に貼るという使い方。絵を飾るように、ことばを飾るというのもすてきですよね。日めくりカレンダーって雑貨的な持ち味もあるので、読み物としてたのしむのはもちろん、自由にいろいろな使い方をしていただきたいです!

 

つづく

 

(野田りえ)